【その場で即投稿】→【即選考】→【即デビュー?】
新人に熱い眼差しを注ぐ講談社の二誌がコラボ

『やっぱり漫画はおもしろい月刊モーニング・ツー

『世界のはじっこを描き出す小さなコミック誌ITAN

2014.08.31(Sun)【即日レビューありの】即日新人賞その3 in コミティア109レポート

  1. ▲開始早々投稿作を読み始める審査員。
  2. ▲全投稿作の選評が掲示されました。
  3. ▲最終選考の会議は、今回も完全公開です!
  4. ▲大賞受賞者には賞金と掲載権が贈られました。
  5. ▲会場内では複製原画展も開催されました。
「ねこのこはな」作者の藤沢カミヤさんによるトークライブ&サイン会も開催されました!

モーニング・ツー編集長
第3回となった即日新人賞、ご応募いただいた皆様、誠にありがとうございました。150近い投稿作をCOMITIA会場で即読みし、選考・授賞作決定・賞金のお渡しまで一気にやるというのは、とてもワクワクする作業で、同時になかなか大変な作業でもあります。
応募作を急いで読んで行く中で、我々が気づかず、素通りしてしまった才能もたくさんあるんじゃないかと思っています。逆に言えば、賞を獲得した作品には、「急いでる人に素通りさせない魅力」があったとも言えます。画力・演出力・キャラの魅力・アイディア力…。自分の武器を知り、それを思いっきり見せつけるのが、人の目を止める方法の一つです。ちなみに大賞受賞作「昨日、聖女が死んだ」は、演出力(コマ割り)が頭一つ抜けていた印象。何らかの形でモーツーに掲載するつもりですので、ぜひ、読んでみてください。
ITAN編集長
編集者の仕事で、胸が高鳴る局面はいろいろありますが、デビューが決まる瞬間というのはその一つと言えます。その過程を公開してしまうというのは、即日新人賞3回目にして未だ慣れません。ただ、雑誌の個性が薄れていると言われる昨今、所信表明も兼ねたイベントは、モーツー・ITANにとって貴重な機会なのです。
悔しい思い、納得できない思いををした方も多いかと思います。「講評が参考になった」「ITANなんてもう投稿してやらない!」どんな感想も次につながるものなら、他のどの賞よりも早く新たなステップを踏み出せる即日新人賞の意義もあるのかなと。 で、一番のトピックは、大賞の小島えいゆさんが「即日漫画学校」経由だということ。これは嬉しいんだな!
大賞 2名デビュー!! 賞金10万円(当日払い)+モーニング・ツー掲載権
モーニング・ツー 『昨日、聖女が死んだ』 栗菜めだか

あらすじ 可愛らしい見た目と気の弱さから、いじめの対象にされた主人公・水沢。自殺を決意した少年の前に現れた少女は聖母のように「人間は平等だ」と説く。その言葉に救われた水沢だったが、次第にエスカレートするいじめに耐えきれなくなり、彼女を売ってしまう。

講評

とにかく台詞のセンスにある!内容はいじめを描かれているので暗いが、主人公のモノローグには誰もが持っている人間の弱さを再認識できる台詞がある。性的なシーンもあるのだが、それを絵では見せずに、読者に想像させる演出が、逆に興奮させられた。

この度は栄えある賞を受賞させて頂き、誠にありがとうございます。選出してくださった編集者の方々に、深く感謝申し上げます。当日は編集部近くのスペースで出展していたのですが、最終選考、そして大賞で作品名を呼ばれた時、驚きすぎて席から動けずスタッフの方がスペースに…という顛末だったのを覚えています。今でもまだ長い夢の中にいるような気すらしています。目標としては、読んだ時に何かが心の中に残る、そういった漫画を描けるよう尽力したいです。よろしくお願いいたします。

賞金10万円(当日払い)+ITAN掲載権
ITAN 『ガール ミーツ モヒカン』 小島えいゆ

あらすじ 「モヒカン頭の通り魔に捕まると、頭を刈られる」という噂が流れる中、憧れの佐藤君とのデートのため、美容院に行った帰りの女子高生。悩みの癖毛からついに解放された喜びも束の間、モヒカンたちに拘束されてしまった!!


講評

短いページのギャグ漫画で、ネタはシンプル。しかし読者を退屈させない仕掛けが満載で、緊張と緩和のバランスがとてもいい作品です。つっこみのリズムもよく、オシャレですらある。主人公の女子高生がかわいく、もっと彼女を見ていたい気持ちになれました。


初めまして、小島えいゆと申します。
展開が早すぎて正直まだ実感が湧いておりません。
ですが、何か行動すれば何かが変わるのだという事は改めて実感しております。
色々な方々に感謝しつつ、デビューさせて頂くからには何かしら爪痕を残せたら幸いです。

優秀賞 4名 賞金5万円(当日払い)
モーニング・ツー 『Gの悲劇』 高木秀栄

あらすじ 「うちにはGが出るから、だめよ」と家に入れるのを渋る美咲ちゃん。ところが出てきたのはゴキブリではなく、おGさん…!

講評

画力が高く、コマ割りが読みやすい。表現の幅が広く、総合力が高い。いい企画を見つけられれば、一気にブレイクできそう。

ITAN 『オレ外伝』 ちほちほ

あらすじ 市役所勤務の五野上の日常をマイペースに綴る作品集。たとえ忍者に襲われても、震災に遭っても、その淡々とした視線は優しさに満ちている。

講評

いつしか主人公(作者)のペースに巻き込まれる、そんな不思議な味わいの漫画。受賞の決め手は個性的な観察眼。

モーニング・ツー 『言わないから、僕らは』 山本中学

あらすじ 36歳の独身男・松田は、可愛がっていた会社の後輩女子・川村が結婚を決めたことに動揺する。さらに、彼女から「ずっと松田さんのことが好きだった」と聞かされ……。

講評

ふとした日常のドラマを、短いページ数で描ききる構成力が素晴らしい。読み終わって初めてダブルミーニングなことに気づくタイトルもセンス抜群。

ITAN 『ファスナー』 いわさき ふみ

あらすじ 突然、首の後ろにファスナーができた主人公。悩んでいると、結婚間近の彼氏に別れを告げられる。ショックの彼女はファスナーに手をかけるが?

講評

シュールな設定に結婚適齢期の女性の心理を巧く絡めて16ページの作品に仕上げた腕は見事。キャラクターを魅力的にみせる工夫を!

ほかの最終選考作
  1. 「ね組の猫丸」椿堂夏海
  2. 「超まとめタミコ」アニュウリズム
  3. 「青と銀の十二ヶ月」夏目すみ
  4. 「○○な彼女」クボタ98
事務局より

今回初参加の編集部員もおり、何かと至らない点もありましたが、多くの方が協力してくださり、無事に即日新人賞その3を終えることができました。今回もレベルが高く、熱量の多い投稿作がたくさんあり、下読み、最終選考ともに長引いてしまいました。次回いつ開催することになるかは未定ですが、その時はまた、審査員をヘトヘトにさせるほどのエネルギッシュな作品をお待ちしております。
会場に来てくださった皆さん、作品を投稿してくださったみなさん、本当にありがとうございました!

やっぱり漫画はおもしろい月刊モーニング・ツー 世界のはじっこを描き出す小さなコミック誌ITAN COMITIA