2018.08.01
ITANよりコミックDAYS移籍のご挨拶

創刊から8年、その前の準備期間を合せれば9年間、
ITANに携わってきた一人として、寄稿させていただきます。

先日、ITANは紙版の刊行をお休みし、連載の5作品がコミックDAYSに移籍する、
というニュースを発表しました。SNSでは「ITANよ、おまえもか！」との声を
たくさん見ましたが、私たちは今回の引っ越しを、とても前向きに捉えています。
創刊当初のコピーのように「世界のはじっこを描いて」いたころが第１ステージ、
好評を受けて隔月刊となり“はじっこからセンターに”飛び出そうという時期が
第２ステージ、今回のコミックDAYSへの移籍は、作品に触れる人をもっともっと
増やせそうな第３ステージ！というイメージです。

ITANは雑誌はもちろん、コミックスも細部にわたり、とことんこだわることを
旨としてきました。コミックスはカバー裏にひと工夫、装丁もとびきりかっこよく
仕上げ、装丁買いしても損しない奇想天外な物語を、読者の皆さんへお届けしたい…。
それは作品づくりにとどまらず、たとえば新人賞や書店展開でも趣向を凝らしたり。
素敵な作品たちを、類まれなる才能を、一人でも多く目にしてほしいという気持ちを
武器に、こだわりを具現化してきたレーベルです。
コミックDAYSは、漫画好きにはたまらないアプリ＆WEBで、たくさんの人が訪れ、
これからもきっと増えていく、未来と希望のある媒体。投稿者さんとのマッチング
システム「DAYS NEO」も画期的。そんなマンガ熱のこもった魅惑の場に作品を置くことは、
創刊から8年たった今、改めてITAN作品の魅力を知ってもらう千載一遇のチャンスだと、
個人的にはワクワクしています。もうITAN編集部から離れたというのに…レーベルや
編集部はどこであれ、面白い漫画が読みたいのはみな同じですから！

これまでずっと紙版のITANを購読してくださった皆さん、本当にありがとうございます。
かさばるITANを愛してくださった皆さんにも、コミックDAYSに引っ越したITAN作品を
読んでいただきたいのです。移籍のニュースが公開された直後、ITANの作家さんたちが
Twitterで引っ越しに向けてのコメントを出していました。それを読んでもらえれば
わかりますが、新天地に移れば、読んでくれる方が一人でも多くなるという期待が
感じられました。私もコメントを読んで、楽しみで心が震えました。

ITAN作品に刺激を受けて、私も負けずに面白さを追求する、
ますますアツい夏になりそうです。望むところだ！

岩間秀和（元ITAN編集部、現モーニング編集部）



『LIMBO THE KING』と『能面女子の花子さん』の２作品のコミックDAYSでの連載は、
８月７日（火）より最新話無料更新スタイルに変更となります。
できたてホヤホヤの最新話をこの機会にぜひお楽しみください。