人間の魂を運び、日々の生計を立てている死神兄弟。魂をスピーディーに運びバリバリ仕事をこなす兄と、人間に興味を持ち回収に時間がかかる弟。お前の分まで働くのは理不尽だ!と、兄に怒鳴られる日々。そんなある日、魂の回収依頼が弟に届く。迅速に回収せよ!と兄に命じられるが、生に執着しない老婆の魂に弟は興味津々。兄の忠告も忘れ彼女の最後の願いに付き合うことにする。だが、弟の仕事っぷりにブチ切れた兄は老婆の魂を無理やり奪い去り…!?
人間の魂を運び、日々の生計を立てている死神兄弟。魂をスピーディーに運びバリバリ仕事をこなす兄と、人間に興味を持ち回収に時間がかかる弟。お前の分まで働くのは理不尽だ!と、兄に怒鳴られる日々。そんなある日、魂の回収依頼が弟に届く。迅速に回収せよ!と兄に命じられるが、生に執着しない老婆の魂に弟は興味津々。兄の忠告も忘れ彼女の最後の願いに付き合うことにする。だが、弟の仕事っぷりにブチ切れた兄は老婆の魂を無理やり奪い去り…!?
世界中に愛された大スター歌手、オジー・ワシントン。彼には二人の息子たちがいた。その名はジェフとサイモン。弟のサイモンが歌で成功する一方で、兄のジェフはその才能に恵まれず、退屈な毎日を過ごしていた。そんな彼に一本の電話が。それは「僕の代わりに歌を歌ってほしいんだ」という弟のサイモンからの依頼だった。しぶしぶ出かけたジェフに、堕落していた人生がふっとぶ驚くべき事態が待ち構えていた──!
前回選外だったものの、相撲部勧誘漫画という超異端な題材に挑まれていた名越さんは、二度目の挑戦で見事デビュー。前作から大きく変わったのは人間の深みを真正面から描き切った部分。テーマを兄弟ひとつに絞り込み、運命と宿命に苦しむ姿を、持ち前のつややかな画力で軽やかに深く表現されました。ただ、贅沢を言えば主人公の悩みが想像を超えてほしかったですし、起こるエピソードがもっと衝撃的でも良かったです。今後は主人公を唯一無二にまでしっかり高めてゆきましょう。ITAN誌面でのこれからの活躍を楽しみにしています!
地盤沈下と温暖化の影響で1階部分がほぼ水没してしまった学校。主な産業は観光。おすすめは「人魚ミステリーツアー」。──人魚の島と評される丸島に、新しい養護教諭・イガラシ先生(♂)がやってきた。キレイな女の先生が来ると信じていた男子たちはがっかりするものの、淡々としたイガラシ先生はそんな島でのゆるりとした生活を楽しんでいた。全校生徒7人という小さな海高で優しく過ごす日々。お互いの距離が縮まってゆくとき、大型台風が迫ってきて……!?
前回は同人誌投稿でシリーズもののクリーニング漫画を投稿された小泉さん。今回は一本の人間ドラマに挑戦されました。作品に漂う空気感と上質感は全投稿作でもトップクラス。作家性の高さを存分に感じさせてくれました。ただ、話がオチありきだったのが残念。結局主人公がなにがしたかったのか、具体的になにをしたのかが埋もれてしまいました。作品と読者を繋ぐ一本の架け橋が見たいです。メリハリを利かせることで淡々さを生かすなど、ご自身の表現の幅をさらに広げてほしいと思います。次のステージでは、もっと人間に執着して描けるはずです。次の投稿、楽しみにしています!
絵が最高に下手くそだと自負する美果は、毎日公園で絵描きのおじちゃんの絵を見ていた。おじちゃんの描く絵はとにかくうまい。とてもかなわない。でも「もしも自分の描いた絵が、紙から現実に飛び出してきたら――こんな力を授かったら、どう思う?」と聞いた彼女におじちゃんは、美果ちゃんを笑顔にしてあげたいだなんて言う。じつは彼女には、秘密の力があった。神様に選ばれし人間はだれなのか、美果のほろ苦く愛らしい成長奇譚。
初めての投稿で、みずみずしくほとばしる才能を見せつけてくれたとなりさん。シンプルでわかりやすい話ですが、作者の想いが画面から溢れ出ていました。人間のコンプレックスや夢や希望を熱く描けており、このまままっすぐ伸びていってほしいと思います。改善点は荒削りの絵と、人間の深み。もう一歩客観的な視点で漫画を捉えたら世界がグッと変わりだすはず。次の投稿、期待しています!
漫画歴1年とは思えない演出力、キャラ力で選考会では満場一致でデビューが決まりました。きちんとエンターテイメントに仕上げられていて、読み手に「面白い」を提供できる作品だと思います。ハッタリを効かす画面構成力もすでに身についているので、今後はそれをどう活かしていくのかも楽しみなポイントです。このまままっすぐに成長していってほしいと思いますが、デビューの場所はITANです。ファンタジー要素は入っていますが、物語としてはまだまだオーソドックスで、おとなしめ。ご自身の武器を見極め、次回は長谷川さんにしか描けない作品を発表していきましょう!